なぜか最近,後ろ髪が片側だけクルンとしちゃうことに悩んでいます。
佐藤こと"まもちゃん"です。
さて今回は,レーザー加工機で名札をつくります。
まず,いつ使用する名札なのかを考えましょう。
【名札を使用するシーンの想定】
使用するシーン:ものづくり入門の授業時
見られる場所:授業の教室orCAD室(狭い)
見る人:ものづくり入門の受講生(1年生)
どんな記載内容が必要?:名前。レーザー加工機の機能をフル活用したデザイン。
なぜ必要か?:呼びたいときに名前が見える。レーザー加工機の可能性を提示。
【どんな名札にするか?】
・授業中に邪魔にならないサイズ,重さ。
・振り返り際に受講生とぶつかってもケガしないように角は丸く。
・パワーやハッチングの設定を変えることで仕上がりが変わることが見せられるデザイン。
・手書きのイラストや文字をデータ化してデザインに取り入れる。
・撮影した写真もデータ化して刻印。
以上の点を踏まえながらいくつかデザイン案をつくりました。
最初は「名札という概念をぶっ壊してやるぜ」という勢いで,キャラクターのアクリルスタンドのような名札にしようと思っていました。でも,時間が経つに連れて「ちょっと違うかもしれない...」と思うようになり,最終的には学生証風のデザインに落ち着きました。
【いざ製作!】
ここからは製作パートです。
まずは,名札を切断する線をデザインします。
SmartDIYs Creatorには長方形はあるものの,角が丸くなった四角形がありません。
そのため,角マル長方形のデータから自作します。
使用するソフトはAdobe Illustrator(通称:イラレ)です。
サイズは,モノタロウで市販されている名札のサイズ(W99mm×H55mm)と同じサイズにします。
イラレでデータをつくり,SVG形式のデータで出力することで切断用のデータをつくることができます。
※jpegやpngといったラスターデータではきれいに切断できないので注意!
SVG?ラスターデータ?どう違うの?
ラスターデータとは,色のついた無数の四角が集まって描かれた画像です。
SVG形式のファイルはベクターデータと言って,点や線の計算式によって描かれた画像です。
言葉だけだとわからないですね。下記URLを参考にしてみてください。
ベクターデータとラスターデータの違いとは?(ヒラメキ工房webページ)
詳しいことがわからなくても,SVGデータならきれいに切断できると覚えておけばOKです。
次は,自分の写真を用意しましょう。はい。研究室で自撮りした画像がこちらです。
ほらね。後ろ髪が片側だけピョイってしてるでしょ。ウマぴょい伝説でしょ?
眉間にシワを寄せてシックでモダンな印象を醸し出してみましたよ。
この画像を,スマホアプリを活用して,ベクターファイルに変換します。
Adobe Captureは写真をベクターファイルに一発で変換してくれる
超絶便利アプリです。
後ろ髪のピョイもちゃんと表現されていてもう最高です。
さぁ,これで写真の準備はOKです。
続いては,名札にいれる名前も手書きしたものをデータ化して名札に刻印します。
先日友人の結婚式用に買った筆ペンがあるので,これで書きます。
せい!ん~。気に入らん。
そい!ん~。気に入らん。
そいや!ん~。だめだ。
どぅりぃや!全然だめだ。
こんにゃろ!あ~違う。
みたいに書いていたらこんなことに。
ちょっと書道家の気分で途中から楽しくなってました。
左下のやつがなんとなく気に入ったので,
これをまたアプリでデータ化して文字も準備完了です。
さぁ,ここからはレーザー加工機の制御ソフトSmartDIYs Creatorで加工データをづくりです。
ちょいちょいちょいっとデータをつくって,レーザー加工機に材料を置きます。
今回の使用する材料は2.5mmのMDFです。
顔部分などを綺麗に刻印したいので,加工する部分にマスキングテープを張りました。
こうすることで,ススで黒くなることを防ぐことができます。
さぁいざレーザー加工開始!
おお,顔刻印されてるwww
加工時間およそ10分が経過し,完成した物がこちら。
チーン。
名札のひもを通す部分が貫通しませんでした。出力の設定を間違えました。うっかり。
それ以外の部分は割と良さげな仕上がりです。
出力のパラメーター設定をいじりながらデザイン案を見ていたら気づきました。
『ものづくり入門2023』の文字を入れ忘れていることに。
せっかくなので,薄く色を入れている帯状のところに文字を重ねてみることにします。
2回目の出力設定(クリックすると見れます)
■顔の線(S2000/P30/T1) ■顔の塗(S4000/P30/T1/H0.2)
■帯(S4000/P15/T1/H0.1) ■写真の外側の長方形の線(S2000/P30/T1)
■まもちゃんの輪郭線(S2000/P50/T1) ■まもちゃんの塗(S3000/P50/T1/H0.2)
■MAKER(塗と線加工)(S3000/P30/T1/H0.1)
■紐を通す穴(S1500/P80/T3) ■外枠の切断(S1500/P80/T3)
■ものづくり入門2023(S2000/P50/T1/H0.1)
さぁ,これで加工スタート!
完成した物がこちら!
ドーン。
薄く焼いた帯の部分と「ものづくり入門2023」のコントラストをつけようと
強めに焼いたら貫通しました。設定を変えます。
そしてMAKERのフォントとものづくり入門のフォントが雰囲気違いすぎて気に入らない!
明朝からゴシックに変更します。そして文字の位置も変更します。
そして帯は上全体へと広げてみます。
顔の塗りはもっと薄くしてもいいかも。ハッチングの値を変えてみます。
出力3回目の設定(赤文字が変更点)
■顔の線(S2000/P30/T1) ■顔の塗(S4000/P30/T1/H0.2→1.5に変更)
■帯(S4000/P15/T1/H0.1) ■写真の外側の長方形の線(S2000/P30/T1)
■まもちゃんの輪郭線(S2000/P50/T1) ■まもちゃんの塗(S3000/P50/T1/H0.2)
■MAKER(塗と線加工→線加工に変更)(S3000/P30/T1/H0.1)
■紐を通す穴(S1500/P80/T3) ■外枠の切断(S1500/P80/T3)
■ものづくり入門2023(S2000/P50→20に変更/T1/H0.1)
え,顔の塗薄すぎ!MAKER薄すぎ!ものづくり入門2023は文字潰れてる!
でも帯広げたのはいい感じ!
ハッチングの値を0.15にしようとしていたのに,間違えて1.5にしてました。
帯はもっと広げ,ものづくり入門2023は線だけの文字に変更。
MAKERの焼くパワーをアップ,アンダーラインを追加しました。
出力4回目の設定(赤文字が変更点)
■顔の線(S2000/P30/T1) ■顔の塗(S4000/P30/T1/H1.5→0.15に変更)
■帯(S4000/P15/T1/H0.1) ■写真の外側の長方形の線(S2000/P30/T1)
■まもちゃんの輪郭線(S2000/P50/T1) ■まもちゃんの塗(S3000/P50/T1/H0.2)
■MAKER(線加工)(S3000→1500/P30/T1/H0.1)
■紐を通す穴(S1500/P80/T3) ■外枠の切断(S1500/P80/T3)
■ものづくり入門2023(S2000→1500に変更/P20/T1/H0.1)
こちらがその結果。
お。良い。良いじゃない。気持ち顔の塗強すぎるかも。
ここまでやり直したのだから気に入ったものができるまでとことんやり直します。
ん~,ものづくり入門2023って表記いらないかも。
MAKERはもっとでっかくするか。
と思い,レイアウトを調整してもう一回挑戦。
完成した物がこちらです。
THE・シンプル
☆満・足☆
レーザー加工機は加工時間が短いので,やり直しが気軽にできるところが最高です。
使うシーンに合わせていろいろな種類の名札をつくったら面白そうです。
みなさんも是非オリジナル名札をつくってみてください。
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