① 授業全体で学んだこと
CADなどでデジタルデータを作り,データをもとに3dプリンターやレーザーカッターで造形するデジタルファブリケーションや,マイクロビットやギアボックスを用いてモーターを制御することなど,さまざまな電子工作に触れ,ものづくりの手段の引き出しが増えた。
しかし,これらが簡単なことではないことも同時に学んだ。CADが上手く使えずに構想が形に出来ないという「構想→設計」の段階で悩み,デジタルデータを作ってもそれ通りに機械が出力してくれないという「設計→出力」の段階でも悩んだ。あまり時間がなかったため,なんとか悩みを解決してもクオリティを高める段階までは届かないことも多かったことが残念である。
② 最終課題について
班の人達と分担し,私は機構と,機構を取り付けたモーターを本体に付けるところを制作した。機構は本来であれば計算をもとに制作すべき部分だが,調べてもわからなかったため,機構のGIFを参考にして何となくつくって動かして調整した。指で回して動力源としたときは動いても,モーターに取り付けたときに動かなかったり,モップをつけたときの摩擦に負けたりなど,機構部分は特に困難であった。この失敗の原因は,参考にした機構が固定する点が多く,固定したまま調整するのは大変手間であり,今回の課題に用いる機構としては不適切だったことであると考える。もう少しシンプルな機構を用いるか,きちんと計算してある程度動作することを保障されている状態から調整するべきだったということが反省点である。
最終課題は,私が最初につくりたかったものであり主なアイデアも出したため,完成させたいという責任感はあったが,知識と技術が追い付かなかった。すこし悔しい気持ちがあるため,この経験をばねにして今後も勉強を頑張りたい。
③ 授業への要望・感想
実際にやってみないと学べないこともあるが,事前に知っていればよりよく出来ただろうと思うことがあったため,もう少し機械や機構などについての説明をしていただきたかった。機械や機構について調べる機会になったが,実際に製作に活かせる情報にたどり着くことは難しく,自身の能力や知識が向上していると感じられずに意欲がなくなってしまうこともあった。初歩的なことで躓くと心がくじけてしまうため,初歩的なことまでは授業でやることや,今回の授業でもあった失敗談から失敗を繰り返さない工夫を伝えることが必要であると考える。